ザトウムシとは~生態や駆除方法について~

みなさんは「ザトウムシ」って聞いたことありますか。知っている方もいらっしゃるかもしれませんが、初めて聞いた、または名前は知っているけど見たことはない、あまりよく知らない・・・という方も結構多いのではないでしょうか。ザトウムシは、見た目が蜘蛛(クモ)に似ていることからクモの仲間と思われることが多いですが、実際にはザトウムシとクモは別ものです。

ザトウムシは、自然が美しい渓流などで楽しむキャンプやバーベキュー、釣りなど、アウトドアの最中によく見かける生物です。いざ遭遇したときに驚き慌ててしまわないように、ザトウムシの特徴や生態、種類や危険性の有無、駆除方法や予防方法について知り、冷静に行動できるようにすることが大切です。

ザトウムシとは?

ザトウムシは、鋏角亜門、クモガタ類、ザトウムシ目に属する節足動物のことを指す総称とされています。その見た目が大きな特徴で、豆粒のような小さな胴体に、とても長い足が8本付いています。長いものだと足が10cm以上もあるとされていて、その見た目から蜘蛛(クモ)に間違えられることがよくあります。ザトウムシはよくアシナガグモと呼ばれることはありますが、ザトウムシとアシナガグモとは全く別ものです。

ザトウムシは、漢字で書くと「座頭虫」と表記されます。ザトウムシはほぼ盲目で、座頭虫という名のとおり、長い足を使って前を探るようにゆっくりと歩くのが特徴です。大型もザトウムシもいれば、中型のザトウムシ、小型のザトウムシなど、種類によって大きさや見た目がやや異なります

 

ザトウムシの生態ついて

4億年以上前から生息していたことを示すザトウムシの化石も発見されていますが、まだまだ謎に多く包まれた生物として知られています。

 

自然の豊かな環境に生息

ザトウムシは、渓流や森など自然豊かな場所に多く生息しています。主に日があまり当たらない日陰や、湿度の高いジメジメした場所を好み生活をしています。
品種やサイズにより生活環境も異なり、体長が小さなものは土壌の中で生活して、体長が大きなものは草や低い木の上などで生活をしています。

 

ザトウムシは夜行性

ザトウムシの多くは夜行性です。中には、昼の明るい時間帯に活動する種もありますが、それらの多くは胴体の色が明るい色をしているのが特徴です。夜になるザトウムシの多くは活発に行動し始めます。十個体以上の集団で行動することが多く、敵に遭遇すると臭腺と呼ばれる部位から忌避物質を出したり死んだふりをしたり、最後には自分の長い脚を切って逃げるといったこともあります。

 

ザトウムシのエサ

ザトウムシの多くは肉食性であり、弱った虫や動きが鈍い虫などを捕まえてエサとしています。また、死んだ昆虫やキノコの真菌などをエサとしているオオナミザトウムシなどの種もあり、ザトウムシは森の掃除屋さんと呼ばれることがあります。

 

蜘蛛(クモ)との違い

蜘蛛(クモ)は蜘蛛(クモ)は頭・胸、腹部が二つに分かれていますが、ザトウムシは頭と胸、腹部が一つになっているのが特徴です。また蜘蛛(クモ)は糸を出しますが、ザトウムシは糸を出しません

 

ザトウムシの活動時期

ザトウムシは種類によって異なりますが、活動時期はジメジメしてくる梅雨の時期6月頃から、季節によっては11月くらいまで活発に行動するとされています。気温が下がってくると冬眠の準備に入ります。

 

ザトウムシの種類

世界には数千種ものザトウムシが存在するとされていますが、日本国内で確認されている種類は約80種です。

 

オオナミザトウムシ

頭とお腹の部分がくっついて、体長は6mm~12mmと大型のザトウムシです。アメリカでの愛称は「あしながおじさん」で、黒い体と非常に長い黒い足が特徴です。日本国内では8月~11月に活動しています。見た目が蜘蛛(クモ)に似ていて、昆虫やミミズなどをエサにしています。

 

ニホンアカザトウムシ

四国や九州、本州の南西部に3月から11月頃に出現します。小さな昆虫やキノコをエサとしていて、3.5mmから4mmほどのとても小さな体をしています。ニホンアカザトウムシの脚は短くて太く、体の色は茶褐色で頭には黄色い模様があるのが特徴です。

 

ゴホントゲザトウムシ

5月~7月頃に見られるゴホントゲザトウムシは、日本の在来種です。脚の長さが特徴のザトウムシですが、ゴホントゲザトウムシは体長1cmほどの大型で脚はやや短めです。体は黒や茶褐色で、背中の面に赤くて短いトゲが5本並んでいるのが特徴です。

 

ヒラスベザトウムシ

ザトウムシの中でも大型の種です。5月~11月くらいに多く発生して、湿った場所や暗い場所に生息します。胴体がオレンジ色をしているのが特徴で、長い足は黒色をしています

 

ザトウムシの危険性

ザトウムシは見た目が蜘蛛(クモ)に似ていますが、人へ危害を加えることはありません。毒も持っていないですし、噛みついたり、刺したりすることもありません。

 

ザトウムシの駆除方法・予防方法

ザトウムシは人へ危害を与えることはないので、見つけたら放っておいてもいい昆虫です。とはいえ、蜘蛛(クモ)のような見た目をしているので、そのままにしておくのはちょっと・・・という方も多いと思います。

ここでは、ザトウムシを見つけたときの駆除方法や予防方法について紹介します。

 

殺虫剤を使って駆除!

虫をティッシュで捕まえて駆除したり、潰したりするのに抵抗がある方も多いと思います。ザトウムシ自体は人への害はあまりない昆虫ですが、それでも放置はしたくないというときは見つけ次第「殺虫剤」を使って駆除します。

 

ホウキで撃退!

ザトウムシは非常に長い足が特徴ですが、動き自体はそれほど速くありません。殺虫剤は使いたくないという場合は、見つけたら掃除をする感覚でホウキを使って掃き出すのがおすすめです。

 

ザトウムシが好む環境を作らない!

ザトウムシは日陰で湿度の高い環境を好みます。そのため、森林や渓流など自然の中にだけ生息するだけでなく、ザトウムシが好む環境があれば家の中にも侵入して棲みつくこともあります。家の中にザトウムシを発生させないためにも、ザトウムシが好きな湿気をため込めないことが大切です。特に梅雨の時期は、湿気対策をする、こまめに乾期をするなど、ザトウムシが好む環境を作らないことで発生を予防します。

 

まとめ

見た目が蜘蛛(クモ)に似ていることから、見つけたときはビックリされる方も多い「ザトウムシ」ですが、今回ご紹介したように、ザトウムシと蜘蛛(クモ)は異なる生物です。ザトウムシに毒性はなく、攻撃してくることもありません。そのまま放置してもよいとも言われますが、見た目が特徴的で苦手とされる方も多いので、性質や対処方法などを知り、万が一出くわしたときにも慌てずに対応できるようにすることが大切です。

 

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